Sweet Prince
[sideユーリ](1/7)
トントン。
全く、勘弁してほしいね。
そんな気持ちでドアをノックした。
ガチャっと開かれたドアからは見目麗しい王子の登場だ。
「ユーリ。……チコに何したの?」
僕を見た途端聞いてくる。
それもそのはず、気絶したチコを抱っこしてるんだから。
「それは僕が聞きたいことだよ。君のお気に入りの場所で倒れてたんだから。」
どうせまた何かしたんだろう。
チコを気絶させる程追い詰める何かを。
「あぁ……なるほどね。」
何がなるほどなんだ。
「何でもいいけど世話くらいはしてやってほしいね。」
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