玉菅玲人ポエム集
[桜の木の下で](1/1)

そこそこに花びら
花びらの上を巣までせっせと歩く
上を見上げた
そのピンクはもう消えかけていた

巣に戻ると仲間の蟻達が待っていた
さぁご飯の時間だよ

ご飯を食べながら何思う
上の空になりながら食事を終え
食卓を後にする
そしてまた出かける

僕らは何往復もする
その度に花びらの上を通る
花びらはじきに焦げ茶色に変わっていった

そしてそのうち見えなくなっていた

僕は今何思う
上の空になりながら仕事をして
職場を後にする
そしてまた出かける

僕らは何往復もする
その度に心の中の何かが散っていく
二度と戻らない日に悔やみながら

土に還った花びらよ
消えていかないで
君への想いは今ここにある
儚くとも綺麗に
儚くとも綺麗に…



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