そこそこに花びら
花びらの上を巣までせっせと歩く
上を見上げた
そのピンクはもう消えかけていた
巣に戻ると仲間の蟻達が待っていた
さぁご飯の時間だよ
ご飯を食べながら何思う
上の空になりながら食事を終え
食卓を後にする
そしてまた出かける
僕らは何往復もする
その度に花びらの上を通る
花びらはじきに焦げ茶色に変わっていった
そしてそのうち見えなくなっていた
僕は今何思う
上の空になりながら仕事をして
職場を後にする
そしてまた出かける
僕らは何往復もする
その度に心の中の何かが散っていく
二度と戻らない日に悔やみながら
土に還った花びらよ
消えていかないで
君への想いは今ここにある
儚くとも綺麗に
儚くとも綺麗に…