敵襲(1/16)
逃げる様に飛び込んだ幹部室。
開かれたドアの先は、あまりにありきたりでどこにでもありそうな一室だ。
机を囲むように置かれたソファ。
何故かシステムキッチンがあって、無駄にでかいテレビにはゲーム機が繋がれている。
「楓!待ってたよ!」
「……椿」
総長専用だとかいう真っ赤なソファから立ち上がり、駆けてきた勢いのまま私に抱きつく可憐な椿。
「おかえり。久しぶりに倉庫で楓見た!」
「そうだね。久しぶりだ」
ソファには副総長を含めた幹部達4人が既に座ってなにか話していて。
総長だけは椿に抱きつかれた私を睨んでいるけど。
椿に手を引かれて、余っていたソファに腰をかけた。
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