恋を教えて。2
[形成逆転](1/5)
『あの…たっちゃん?』
『ん?』
『えとね…っ…
た、たまには…僕が攻めてみてもいい、ですか…』
『…は?』
事の起こりは40分前。
たっちゃんの部屋にいてそういう雰囲気になったとき。
『 要先輩もたまには攻めてみたいとか思わないんですか?』
『要先輩も男なんだから押し倒されるんじゃなくて押し倒せば、池上先輩も許してくれますよ』
…奏太の、この言葉が頭に引っかかった。
そりゃ僕だって男。
…僕だってしてみたい。
そして、口に出してみた。
たっちゃんの反応は薄かったけれど。
だけど顔を少し赤くしながら頷いてくれたときは可愛いと感じた。
「…緊張するなぁ…」
僕は先にシャワーを借りて部屋にココと一緒にいる。
ココを抱きしめていると部屋の扉があいた。
「あ、ココ…」
「ココあぶねぇぞ」
たっちゃんに飛び付いたココを抱きながら僕の隣に腰掛ける。
髪はまだ濡れていて、艶やかだった。
「…ね、ほんとにいいの…?」
「したいって言ったのはお前だろ?
俺は別にいいよ。
相手が要だったらなんでも」
僕はたっちゃんの髪をゆっくり撫でて唇を合わせた。
キスはたっちゃんがうまいから僕はされるがままだったけれど、たっちゃんの肌に手を滑らせるとびくっと震えた。
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