義理ギリウーマン
[たっくーの憂鬱](1/16)
夜中にこっそり一人でラーメンをすする。
夜中のラーメンってなんでこんなに美味しいんだろう。。
「ああ、、しみる、、。」
家の皆とは少しずつ馴染めてきたものの、未だに山下の行方は分からない。
もう一度クラブに行ったらもしかしたら居るかもしれないけど。
時間作れても来週か再来週だな、、。
ふうっとため息をつく。
会社を完璧に立て直すにはまだまだお金が必要だし、、。
「なーにしてんの?」
一人でしみじみラーメンをすすっていると、後ろから突然 声をかけられ思わずむせる。
「ごほっ、、ごふんごふん!!
ゲフッ!!ゲフンゲフン!!」
「うわ!汚なっ!!」
「失礼な!!たっくーさんのせいですよ!!
何ですかこんな時間に!!」
たっくーが鼻歌を歌いながらご機嫌で冷蔵庫を開ける。
「水飲みに来ただけだよーん。」
「なんでそんなご機嫌なんですか、、。」
「今から俺は大人のデートしてくんの。
お子ちゃまは早く寝なよー
あとこんな時間にラーメン食ったら太るよお前。」
「けっ!!いやらしい、いやらしい、、ぺっぺっぺ!!!」
つばを吐く真似をするとたっくーが笑いながら頭をグーでグリグリしにくる。
「お前最近態度でかくなってきたんじゃない?お?」
「あー!あー!!すみませんすみません!冗談です!!」
よしっと笑ったたっくーの笑顔は悪魔そのものだった。
なぜこれがモテるのか。。
まあ優しいし紳士っぽいけど。
本性は結構腹黒いし、、。
「今心の中で悪口言ったでしょ。」
「へ!?」
「へー」
「えへへ、、」
笑ってごまかしたつもりがもう一度頭グリグリをたっくーにくらった。
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