(……またこの夢……)
過去の自分の姿を夢で思い出しうんざりする。
暗くて寒い光のない部屋
あれから成長した白く細い両手両足には自由を奪う鎖
長く綺麗に伸びた白い髪の隙間から見える首にも、重い鉛がついている
少女の気持ちとは裏腹にすくすくと成長していく胸には、赤い痕がちらほらと白の肌に浮かぶ。
「………ぁ…………」
もう何年もまともに話していない
簡単な言葉しか出てこない、だから
助けを呼べない。いや、もう諦めた。
だってどうせ、また、違うところに連れて行かれるんだから。
ギギギッ………
重い扉の開く音と共に光が入ってくる。
ほら、また迎えが来た。