やがて骨まで透明に
[溜息と糖分](1/6)





嗚呼、また無駄な1日にだったのかもしれない



と、いう意味を込めて溜息を吐いてベランダに
むかい鍵を開けて、別に好きでもない煙草を吸
った。

灰皿は部屋には置かない。
部屋の白い壁がヤニで黄色く汚れると、たまに
来る几帳面な母が嫌がるから。
いや、憂鬱で重たくまとわりつくこの臭いが残
ったまま朝になったら、まだ夜が明けていない
ように感じて哀しくなるから。










- 1 -

前n[*]|[#]次n
/58 n

⇒しおり挿入


⇒作品レビュー
⇒モバスペBook

[編集]

[←戻る]