透き通る灰色
接近 7/7
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「水瀬くんは死にたいと思ってるの?」
「まさか(笑)」
「じゃあ、なんでこの間死ぬよなんて言ったの?」
瞬間、真顔になる水瀬くん。
一呼吸置いた後。
「・・・・・俺、実は病気なんだ」
「え・・・・・」
「もう助からないやつ」
うそ・・・・・。
「なーんてな!(笑)」
!?
「冗談冗談(笑)千名さん本気にしちゃった?(笑)」
「笑えない」
「あははっ冗談通じない(笑)
もうこの話は終わりにしよ?
本当になんでもないから、ねっ?」
「・・・・・分かった。
その代わり、お願いがあるの」
「なに?」
「始業式、必ず来るって約束して」
私は、未来の約束をして欲しかった。
「水瀬くんに何があるのか知らないけど、生きてみないと分からないよ」
私のその言葉に水瀬くんは、
「千名さんに、何が分かるの?」
フッと嘲笑った。
・・・・・分からないよ。
だけど、お願い死なないで。
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