(BL)アナタとワタシのハッピーエンド
[夏休みまで](14/14)


屋上へ出ていつもの場所
そこで達也は笑みを消す

義希の頬に触れて
もうずっと下を向いたままの顔を見る


「泣きそうな」

「…………」

真っ直ぐ見つめる達也の瞳に
甘えそうになる自分を今見つけて
義希は達也の胸を押し返した

「ごめ、ん
間違ってる…俺」


優しい音色に身を委ねて
大切なものまで傷つけてしまいそうな
自分の浅はかな感情に
頬を赤らめながらも自分自身を保とうとした


しかし
その手首は逆に掴まれ頭の上へ
達也の手のひらとフェンスの間へ縫いつけられてしまう

「あたら…し」

ここ最近、今にも泣きそうな顔をする義希に
達也自身胸を掻き毟られていた

小さく、僅かに震えか細い不安げな声を出す義希に
達也は手に入れたい衝動をひたすらに抑えつけていた

「俺は、
お前に付け入ってるんだよ

フラフラしてるお前が
俺のもんにならねぇか、ワザと酷く優しくして
ワザとお前の泣き顔見てるんだよ」



言葉とは裏腹な
手のひらの優しさと
控えめなキスに


義希は呼吸が止まった気がした…





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