(BL)アナタとワタシのハッピーエンド
[夏休みまで](13/14)


校舎から駆けてくるナオミの姿を何処か遠くに感じ

彼女の隣に立つ義希に目を止めるとナオミは少し気まずい顔をした

それがまた無性に哀しくなった

「ごめん、義希
ありがとう」

「………うん」

お互い逆の方向へ
その後ろで小さく彼女の声を聞く

「私、嫌われてる?」

(…何、女の子に当たってんだ俺)

帰ろうとして出た門を引き返し
落ち込んだ気分のまま校内へ
屋上へ行こうと階段を上るところで
達也に会う
何故いつもこのタイミングなのかと
義希は俯く

「…何処行くの
帰らねぇの?」

「………屋、上…に」

何故か素直に答えた
上から降る優しい声音に
義希は目の前の服の端に手を伸ばす

その行動に心臓を丸ごと持っていかれた気分になりながら
達也はそれでも冷静を装い笑う

「…俺、
今日バイト休みだよ」

服を握る義希の手を掴み
階段を上がる


「ここって入れんのに
何で立ち入り禁止なんだろうな」

『立ち入り禁止』の貼り紙を見ながら
関係のない話題を持ち出す達也に
義希は繋いだ手を眺めて
小さく呟いた

「俺が貼ったの」

一瞬目を丸くした達也が声をたてて「ありえねぇ」と笑った






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