五章 冗談も程々にして欲しい… ( 1 / 8 )
俺は自室に戻って暫らく間、
寝転がっていた。
「…………、はぁ………。」
どんな風にコクればいいんだろう。
初めて人を好きになった…。
この気持ちに気付いてしまった以上…。
気持ちを伝えないと後悔が残るに
決まっている。
「参ったなぁ―…。」
気持ちを伝える仕方なんて俺には
分からない。
ゴロンっと寝返りをうつ。
「はぁ………。」
自室に戻って二回目のため息をし
た時だった。
バシィィィンッ!!バキッ
ビクゥゥゥっ!
思いっきり襖を開けたような…。
いや、てゆうか今バキッていう音
しなかったか?
恐る恐る、襖の方を見てみる。
「壊れちまった(笑)」
テヘっと可愛く笑う左之の手の先
には無残に襖が壊れていた。
「………………。」
え?
何、この状況。
左之、何可愛く笑ってんの?
壊しちゃったよ?
俺は言うコトバが見つからず、
ただ唖然としていた。
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