新撰組〜不思議な幼子と鬼副長〜
[初めてのお出掛け](1/6)
土「斎、昼から出かけるぞ」

斎『いーも?』

土「あぁ、一回も外に出たことなかっただろ?」

斎『おーとは、きけって言ってた』


斎と目を合わせて今日の予定を話す。

この一年、斎は外に出たことはない。

「行きたい」と言っても「危険だ」と伝えていた。

だからか不思議そうに俺の顔を見てくる。


土「俺も一緒だから大丈夫だ。だが、俺から離れたらダメだからな」

斎『う!』


俺を見上げている斎の瞳はとてもキラキラしていた。

小さな頭を優しく撫でてやると一年前から変わらず、俺の手のひらに頭を擦り付けてくる。

そして、小さく口元を緩ませている。




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