ホテルで上司との関係
[もう逃げられない](1/32)
第12章 もう逃げられない
翌日、徹はいつも通りの平然とした
顔で会社にいた
(…そろそろだな)
一晩中会社にいて夜を明かした徹
そこへ待ってましたとばかりに
監査員がなだれ込んできたのがわかる
徹はすぐに一階のロビーへ向かった
「__社の経営責任者に……」
ロビーではすでに数名の従業員が
監査員らに道をふさがれていた
「一体なんの騒ぎだ。ここの責任者
は私だ」
よくとおるテノールが響く
徹の登場に従業員らは安堵の表情を
浮かべた
”狩生徹社長なら大丈夫。彼がくれば
何も心配はいらない”
従業員らは徹を尊敬し、信頼している
監査員は徹に近づき紙を差し出す
「__社、狩生徹CEOで間違いあり
ませんね」
「一体何事だ」
徹はその紙を見る
(…脱税容疑…か。またベタだな)
「ご協力願います」
徹は秘書に協力するよう指示をだす
監査員らはすぐに作業にはいる
徹は部屋に戻り、圭一に連絡をする
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