プラシーボ
[粉骨砕身](67/67)
一番初めに源季が眠りにつき、それから陸と悠人もいつの間にか寝息を立てていた


春樹は眠るでもなく布団に寝転がっていた


今回は以前のように瑞穂が隣に侵入してくることもなく平穏に時を過ごしていた


結弦は部屋を出てから戻ってきてはいない


静かな部屋には時計の針が時を刻む音だけが鳴り響いていた


今日はいろいろありすぎた、少し頭の中を整理しないといけない


そう思って春樹はそっと目を閉じる


模擬戦は順調に勝ちあがれている


突然のルミナスの転入には驚かされた


そして魔剣部での騒動


頭の中を様々な情報が回る


そろそろキャパオーバーしそうだ


自分にいったいどれだけのことができるだろうか?


どれだけのことを成せるだろうか?


ちっぽけな自分に、偽ることしかできない自分に、大事な約束も守れない自分に


どれだけのことが出来るのだろうか……


ゆっくりと春樹の意識は闇の中へと沈んでいった


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