プラシーボ
[優兄優妹](1/43)
『兄さん!朝ごはんできましたよ!』


聞きなれた声が下の階から聞こえてくる


部屋の中で汗を光らせた少年は手早く汗を拭くといかにも今起きたような様相で一階に降りていった


『ふぁぁ〜、おはよう春香』


少年は眠そうな様子で料理を並べている少女にそう言った


『おはよう兄さん、朝ごはん出来てるよ』


長い髪を括ったエブロン姿の少女は満面の笑みでそう答えた


二人で向かい合って朝食を摂る


『そう言えば春香、今日は入学式の準備で早いんじゃなかったか?』


少年はそう口にした


『うん、だから朝食を摂ったらすぐに出掛けるよ』


春香はエブロンの下に制服を着ていたようで今は制服姿だ


『んっ、そうか』


そう言うと少年は手早く朝食を摂った


『俺もすぐ行く、ちょっと待っててくれ』


そう言って少年は自分の部屋に戻り用意してあった制服を着てカバンを持った


部屋を後にしようとして一度立ち止まり机に置いてあったブローチをポケットに入れた


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