永遠の約束 〜神の名を呼ぶ〜

--------------------------------

三章 巫女神楽と祭  (1/15)

--------------------------------



翌日、マナの体調はだいぶ良くなった。

やっぱり一晩中ついていたのが良かったみたいだ。


その分、俺は寝れてなくて眠いんだけど。

あくびを噛み殺しながら朝飯を食べる。


マナの部屋で二人だけの食事。


「そう言えば、神楽はどうするんだ?」

今更やめるのは難しいのかもだけど、無理はさせたくない。


「もちろん、やるさ。・・・といか、祭事は基本的に力が高まるし、更に神楽を舞えば力がだいぶ回復するからな」


「へ? そうなの?」

初耳だ・・・てか、知らないことが多すぎるよな俺・・・


「これから事前にちゃんと説明するから」

ちょっと凹んでいると、マナに気づかれたみたいでフォローされる。


「それに、神楽を利用して一気に暗示をかける」

「え?」

「今までのものは一時しのぎだ。神楽を利用して力を使えば、一斉に確実な暗示をかけられる。だからこそ、巫女神楽は舞わなければならない」


ああ、だからずっと練習してたんだ・・・と気づいた。


神楽の力を最大限利用するために、失敗は許されないから。


「そっか、じゃあ俺も伴奏トチらないようにがんばんないとな」

「ああ、頼んだぞ」


マナは嬉しそうな笑みで。

今はその笑顔を見れるだけでいいと、沸き上がる想いを押し込めた。




それから祭りまでの二日間。

俺はマナと巫女神楽の練習をして過ごした。


- 32 -

--------------------------------

前n[*][#]次n

--------------------------------

⇒しおり挿入
/139 n

--------------------------------

--------------------------------

⇒作品レビュー
⇒モバスペBook

--------------------------------

[編集]

--------------------------------

[←戻る]