ごみ溜めの少女と小さな約束
[かげ](1/24)



次の日。


昨日と同じように学校へと歩く。昨日の事を思い出したくなくて黙々と歩いていると、あと5分ほどで学校という所でマキちゃんが後ろから飛び掛ってきた。


しっかりお説教してマキちゃんがしょんぼりした頃、さりげなく昨日の事を聞いてみる。


「写真撮るだけで終わっちゃったよね。期待してなかったけど、ちょっと拍子抜けっていうか……」


亜衣ちゃんが言っていた通り、マキちゃんは本当の昨日を覚えていない。その方がいいのかもしれないけど。


黙々と歩くうちに、校門をくぐっていた。


「ん?」


先を行く背中に見覚えがある。中学生にしては少し高めの背丈の、男子生徒。


「何ナニ、……ああ、昨日のミステリー部員か」


マキちゃんの言葉で思い出した。髪型も、背丈も、持っている鞄も、昨日あの化物に引き摺られていたあの人と同じ。





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