インスタ映えしない恋
[3.](2/21)
リリリリリリリリリ
ヂリリリリリリリリリリ
「……ぬ、ぁ……」
リリリリリリリリリッッッ
「うるっせーー!!!」
どーん
といつも通り携帯を投げる体制で止める私。携帯だけは投げちゃダメだって、何度もスマホの画面をバキバキにして買い換えた私の人生の教訓である。
今日もどうやら守れたようだ。
鳴り響く目覚まし音を消そうとスマホの画面を見ると、A.M.8時すぎ。
ん、待て、今日1限からじゃね?
私の家から大学はバスで30分。
おいおい晴綺ちゃん、30分で支度しなってか??
急いでメイク道具の前に立って鏡を覗き込むけどもうやばかった。完全マイヘアイズバット。
「ぬあああああ!!!」
とりあえず風呂場に直行。髪濡らして、すぐにドライヤーで乾かしにかかる。
「ハラヘッタ!!!」
何が何でも飯だけは食べなければ。
テーブルの上の賞味期限ギリギリの菓子パンを口に放り込みながら、片手でドライヤーを扱う。
もうなんか乾かせてる気がしない。
「あああ!ブス!いつまでたってもブス!」
時間がない。適当にクローゼットから昨日のことを思い出してちょっと温かめのニットを着て、鏡の前で乾かしたミディアムの髪をどうにかセット。
メイクはもう必要最低限しかできない!!!
化粧水パタパタ。
下地、ファンデーション、リップ、チーク。
あーーーもういじょう!!!
カバンを持って家を飛び出した。
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