White Soul
[2章 会議](1/5)






学年戦が終わり2週間後、昼休みに3人は、チーム室に呼び出されていた。


優月「心結ー 春樹君はいつも通り先に行ってるの?……って…」


目の前の心結を見て、優月は溜息をついて頭を抑える。そして、心結の首根っこを掴んで持ち上げた。


優月「『彼方さん』!また心結に取り憑いてるんですか!!」

心結「な、なんの事でしょう?」


優月に怒鳴られて、そっぽを向く心結だが、嘘が丸見えだ。


優月「とぼけたって無駄ですからね!そもそも、心結は学校で裁縫なんかしませんよ!!」

心結「む、むぐぅ……」


心結……いや、彼方は、そう言われるとがっくりと肩を落とした。学年戦が終わってから、彼方は良く心結に取り憑く様になってしまった。外を見るのがよっぽど気に入ったらしい。


心結「あっ!あんな所に大量のお饅頭が!」

優月「え!どこですか!?」


彼方が指を指した方向をまんまと向いてしまい、彼方は走って教室を出てしまった。


優月「しまった!」

蛍「はい捕まえたー」


急いで追いかけようとした優月だったが、蛍が彼方を捕まえて教室に入ってきた。生徒会長の登場によって、クラスの生徒の目線が優月達に向く。


心結「ほ、蛍しゃん……」

蛍「遅いから来てみれば……こんな事だろうとは思ってたけど」


蛍はそう笑って彼方を見る。すると、心結の身体からガクリと力が抜け、彼方は出ていった。


心結「……すみません、蛍先輩。助かりました。優月も」


意識を取り戻した心結は、苦笑いをして2人を見る。


蛍「いえいえ。んじゃ、チーム室に行こうか。チーム戦の話し合い、始めよ?」




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