彼はカレの友達
[病院で](1/7)
「佳樹先輩?」
「沙耶ちゃん、ソレ…。
恥ずかしくても我慢して。」
佳樹先輩は、左手をわたしの膝の裏に差し込み、右手を背中に回し、抱き抱えた。
「ちょっ…佳樹先輩、重いでしょ?支えてもらったら歩けるからっ!」
「無理だよ。足見てごらん。」
「……っ!」
わたしの足首とその周りの皮膚は、青紫色に変色し、パンパンに腫れていた。
わたしは佳樹先輩にお姫様抱っこをされたまま、わたしが生まれる前から開院してあるだろう、少し古びた建物の中に入っていった。
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