アイリス
幽霊くんは優男(1/11)






『驚かせてごめんね』

「…いや、大丈夫です」



とりあえずイケメン幽霊さんを
我が家にご招待した。

今は私の部屋の机をはさんで、面談するかのような体制だ。



「麦茶ならあるけどいる?」

『…君、幽霊を目の当たりにしてるのに随分な落ち着きようだね』

「叫んだら逆に冷静になった」

『なるほど』

「で、お茶いる?」



確かに自分でもすごいと思う。

今まで金縛りすらあったことのない私が幽霊を見てるのに
こんなに落ち着いてるなんてね。



『…うーん、いらないや。あんま麦茶好きじゃないし』



…麦茶あまり好きじゃないとか。
なんか怖くないな、幽霊なのに。

…本当に幽霊なのかな。


少し疑った私は確かめようとして
またイケメン幽霊さんに手を伸ばした。






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