□家族 (1/7)
学校が終って家に帰る。
『ただいま～』
「おかえり。」
私は親に、未だに障害のことを言えないでいる。言って親がどんな顔をするのか、どんなに辛いか、見たくもないし知りたくもない。
私にはお姉ちゃんがいたらしいが、私が生まれる前に亡くなったらしい。
前に親に言われたことがある。
あなたが女の子でよかった。
この言葉が私にとってどんなに重い言葉に感じたか、きっと親にはわからないだろうな。
親にとって、私はお姉ちゃんの生まれ変わりに過ぎないのかな。
心ではこんなに男でありたいと叫んでいるのに気付いてもらえない。
気付いてもらうには言葉にしなくちゃいけない。
だけど
親に幻滅されたくない。
傷つけたくない。
そう強く思う気持ちで
未だに打ち明けられないでいる。
家族なのに
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