カラダトココロ


□女友達 (1/4)





私は口も悪いし見た目は
取っ付き憎い方だと思う。

女の子の体だけど
服だって女の子みたいな服は着ないし髪の毛だってかなり短い。おまけに背も高くて自分から人に話しかける事は滅多にない。

そんな私に話しかけてくる
唯一の女友達がいる。

「ひーっおーはよ!」

私のことを "ひー"と呼ぶこの子の名前は 武藤茜(ムトウアカネ)

高校で知り合った女の子。
私は中学まで女友達って
あんまりできなくて、
どうもめんどくさそうで
避けてきた。
話したこともない女の子に
「男好き」と聞こえるように言われたこともある。
それくらい男の友達ばかりとつるんできた。

そんな私に入学式早々から話しかけてきたのがこの子。茜。

初めてのことだったから話しかけられた時は驚いた。
しかも初対面で名前を聞くわけでもなく、茜は「いつも何食べてるの?」と話しかけてきた。

茜は背が小さくて可愛い。


自分よりかなり背の高い私を、物珍しいものでも見るかのように じー っと見ていたのを今でも覚えてる。

アカネ「ひー?」

ヒカル『あ、ごめん何?』

アカネ「おはよーってば!何ぼーっとしてんの(笑)」

ヒカル『あ、いや、今日も可愛いな〜と思って』

アカネ「また〜そんな冗談言って(笑)」


茜は可愛い。
冗談なんかじゃないよ。
茜が女友達であることを
今ではなんだか悔しく思う。

唯一の女友達なのに
私はいつからこんな感情を持ってしまったのかな。




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