『…ここ数日、あいつらは大きな動きを見せないねぇ』
恭平がどこかつまらなそうに言う。
ここは生徒会室。
あと数日で長期休みに入るため、私達は最後の大仕事をしていた。
…といっても、もうそれほど残ってないが。
『平和なのはいいことだと思うぜ、俺は。
まぁ、もうすぐ大きな行事があるんだ。それまで待ってろよ。
夏樹、サイン。』
『情報も集まってきたしな。
やれるだけのことはやってる。
休みに入ったら仕掛けるぞ。』
…旭はまだ目を覚まさない。
あの日、頭を強く打ち付けたことが原因だとされている。
みんな、それぞれが思うことがあるだろう…
でも、口には出さない。
思いを語ることは、ない。
ただ、眼前の敵のことを考え過ごしている。