そんなハーレムなんて存在しない!!
[序章](1/3)

「ハーレム系」という言葉を御存知だろうか。

「ハーレム系」…それは、主にオタク文化の中でうまれる漫画・アニメ・ゲーム等でしばしば見られるジャンルの一つだ。わかりやすく言えば、ドラマや映画にだって、「ラブコメ」や「刑事もの」や「SF」といった様々なジャンルがあるわけで、ハーレム系もそんな感じで二次元的創作物の1ジャンルというわけだ。
じゃあ実際それってどういうジャンルなんだってことだけど、俺もそれを知ったのはつい最近。高校2年生に進級して少したったくらいだ。俺の解釈が間違っていなければ、たいていの場合は男主人公が何故か女性登場人物の大半から想いを寄せられていて一種のハーレム状態になっている、というのが基盤にあるラブコメに近いジャンル。

にわかオタク…というかオタクとも思ってない俺からするとその程度のことしか言えないのだが、実はこのジャンル、今や主流ジャンルの1つと言ってもいいくらい男性の支持を集めているのだそうだ。
言葉で表すだけだと、なんでそんなジャンルが支持されるのか不思議でもある。
が、しかし。
何を隠そう、実は俺も割とこのジャンルが好きだったりする。何故だか細かな理由はわかんないけど、一つ言えるのは、友達の影響が大きいのは間違いないということ。

高校2年に進級し、クラスが変わり、新たな仲間と出会う。そんな当たり前の学生イベントで、当たりと言っていいのか外れと言っていいのか、とにかく変わり者の友達に出会ったのだ。

初めてそいつを見た時には違う意味で驚いたね。
なんてったって、かなりのイケメンなのだ。
きりりとしてるというよりは、程よく甘さを残したマイルドなイケメン。背も180近くありそうで、サッカー部のキャプテンとかやってそうな、そんな感じ。あ、あくまでやってそうってだけだ。実際のそいつに関してはこれから少しずつ、嫌でも明かしていくことになるだろう。
その友達、来栖慎太郎の影響でハーレム系を好きになってきている、ということだ。
まぁこう言ってしまうとおのずと答えが見えてきてしまうが…
早い話が、慎太郎はオタクなのだ。




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