私に冷たい間宮くんはどうやら私を好きらしい。
[ら](1/24)
***
間宮くんが帰ってきたのは、次の日の朝。
こんなことは初めてで、不安で。
目を合わせられなくて背中を向けていた。
“おかえり”と初めて言えなかった。
間宮「香菜、」
「……っ」
間宮「ごめん。連絡しないで」
「…うん」
間宮「ちゃんと寝た?」
「うん、寝たよ」
間宮「……ごめん。」
スーっと、瞼を優しく触られる。
私の嘘はいつだって見破る間宮くん
やっぱりそんなことが嬉しくて、胸がギュッと締め付けられる。
そんなこと1つで、少しは不安が払拭される
間宮「話したいことがあるんだ。ちょっと寝てから、一緒に出掛けない?」
「…分かった。」
“話したいこと” ……か。
間宮くん、怖いよ。
絶対また寝れないんだろうな…と思っていたら
久しぶりにギューッと、私を抱き締めながら眠る間宮くんの体温に妙に落ち着いてしまって
気付けばお昼過ぎまで、2人で眠っていた。
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