私に冷たい間宮くんはどうやら私を好きらしい。
[ん](24/24)
間宮「…槇田さん」
私の指を、ちょんっと、掴む
遠慮気味なその態度が可愛くて、私たちの今の関係を表しているようで切なくて、胸がギュッと締め付けられた。
私は恥ずかしくて、思わず下を向いてしまった
間宮「…今日、会えて嬉しかった。槇田さんが来るって聞いたから、俺も来たんだよ」
「っ、」
間宮「無視しないでくれてありがとう」
ほら、と
電車に乗ることを促されて、私の足はやっと動いてくれた。
私が乗り込むとすぐに閉まったドア。
間宮くんは笑顔で手を振ってくれていたのに、対して私は泣きたくなっていた。
走り出した電車から間宮くんの姿が見えなくなっても、私はしばらく同じところを見つめていた。
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