天使くんは極道でした。
06.[ 『天使くん』は嘘ツキ](1/30)
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夢を見た。
そこには、幼い頃の私。
お母さんに手を引かれて歩いている。
突然、私はその手を
ぱっと離して走り出した。
河原に座り込む
小さな小さな背中を見つけたから。
その背中に向かって
せいいっぱいに呼び掛けてる。
その寂しそうな背中に、気づいてほしくて。
ひとりじゃないよって、
伝えたくて。
その男の子は私の方を振り返ると、
ふわりと顔を緩めて笑った。
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