KILLING×ZONE~キリングゾーン
[序章](1/5)

皆はゲームというものは好きであろうか?

ゲーム。様々な意味を持つ単語であるが、その中でも「遊戯、娯楽」について触れていきたい。

ゲームとは、特定のルールに従い、環境または他者との相互作用を元にした、普通プレイヤーを楽しませるために存在するものだ。

コンピュータゲームは今や老若男女問わず、幅広い年代層に受け入れられている。
特にRPGやEPSの作品はかなり多い。それはなぜか?
答えは至極簡単。ゲームを買う側である人間の需要が高いからだ。
では、なぜ需要が高いのか?
きっとそれはそのゲームの主人公になりきり、世界を楽しめるからだと俺は思っている。

剣や魔法を駆使して物語を進めていく興奮、立ちはだかる敵を倒す快感、そしてその時だけ俺は周りとは違う「特別な人間」になった感じになれる。
俺はそういった現実世界では味わえない感覚に浸るのが好きだった。
だが現実に戻ってみたらどうだ。俺は武器も力も持たない、ただの「普通の人間」だ。

皆も一度は思ったことはないだろうか?
「自分にもこんな力があったなら、その力を使って日常を違うものにしたい」あるいは「現実にこんなことが起こっていたなら面白そう」と。


――俺、間場瑛
(あいばあきら)
は普通の高校生だった。

小学校の時から勉強が苦手で、高校に入った今もテストの点はいつも平均かそれ以下。
運動もからっきしで、カッコつけてサッカー部に入ったものの、日頃の練習についていけず実力も周りからどんどん引き離され、先輩から厄介者扱いにされるハメ。おまけに彼女もいない。まあ、何だ、詰まるところどこにでもいるような、平凡な日常に生きている平々凡々の学生様ってところだ。

……あー、何で俺、自分の話をしているんだろう。今はそんなこと考えてる暇もないってーのに。



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