私は彼の所有物
[Special Thanks #3](1/2)
久しぶりにケイさんが日本に帰ってきた。
今やケイさんのインスタグラムは世界規模になっていて、私の裸なんて忘れてしまうかのように同性、異性の裸を撮っている。
アブノーマルなアイデアは留まるところを知らず、常に世界に発信されていた。
「……ケイさん」
「ん……」
私は完全に放置プレイを行われていた。
煙草を咥え立ち膝をしながらノートパソコンに向き合うケイさん。
忙しそうにスマートフォンで電話をし、またパソコンに目線を移す。
私とケイさんは年を重ねた。
お互いがお互いを知り過ぎ、尊重し、愛し過ぎ、成長した。
長い時間をかけて大切に扱った。
仕事もプライベートの線引きも曖昧になり、セックスも作品にし、作品をセックスにした。
「……君、どこでそんなの覚えたの?」
私はテーブルの下でケイさんの足の付け根に足を添えた。
ゆっくりとケイさんの物を足の裏で撫でる。
「下品?」
ケイさんはいつも言う。
セクシャルな物は丁寧に扱え、と。
下品になるな、と。
だから私は少し困惑するように訊いてみた。
「いや」
「……ちょっとだけ時間下さいよ」
ゆっくりと誘うように撫でるとケイさん自身が硬くなっていく。
テーブルの上では目線と目線が絡み合い、心理戦が始まる。
迫力のあるケイさんの瞳、死んだ魚の眼が私を射抜く。
誘っているのは私のはずなのに、やっぱり支配者はケイさんだった。
テーブルの上でスマートフォンが鳴る。
なにも考える事なく、電話に出たケイさん。
「……今写真見た
あの子、自分の魅力分かってないんだね
整形否定したって顔歪んでんじゃん
リストから外してくれる?
非対称的な顔に興味ない」
そう英語で誰かに指示を出したケイさん。
それだけ言うと電話を切り、スマートフォンの電源を切る。
そして、ノートパソコンをぱたんと閉めた。
「俺の時間高いよ」
「私の時間は大切ですよ」
そう嫌味で呟くと、ケイさんはクスリと笑った。
「おまえ可愛いね」
私の誘いを受けたようにくつりと喉を鳴らしたケイさん。
私はケイさんの色気に生唾を飲んでしまう。
「おいで」
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