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[Side Story ーHiroakiー](1/9)


「大丈夫ですか?」

「大丈夫なわけないだろ!ううっ」

「もう始まります。涙拭いてください。」

「無理だ!無理無理!ううっどーしてくれる!ヒロくんのせいだ!(/ _ ; )

「お義父さん。」


潤ちゃんと気持ちが通じ合ってからしばらく経った頃、俺たちは入籍した。

既に身内だけで結婚式は済ませたが、
披露宴をどうしてもやりたいという潤ちゃんの希望で、今日という日を迎えた。


「お父さんあのね、今日は披露宴なんだよ?もっとフランクにしててよ」

「バカ者!無理に決まってるだろ!だってだって( ; _ ; )

はぁ。仕方ない。もう始まるからお父さん後で来てよ。涙拭いてからね」


潤ちゃんはお父さんの側から離れると、俺の腕に手を添えて入場口へと向かった。

音楽が流れ、スタッフの人が扉を開ければ、
会場には俺と潤ちゃんのゲストが笑顔で俺たちを見ていた。


「おめでとぉー!!」
「うお!嫁さん美人!」
「潤!こっち向いて!」

盛大な拍手と共に色んな声が聞こえる。
会場をぐるりと見回すと、
みんながカメラを持って手を振っていた。


「みんな来てくれてる。嬉しい」

ニッコリと笑って会場を眺める潤ちゃんは
今までで一番キレイだ。

今日のために揃えたドレスは、
淡いピンクでちょっとセクシーで、まさに潤ちゃんの為に作られたドレスと言ってもいい。


「あっ、佐藤見つけた。田中も。」

「松木もいるな。なんだあの顔。仏頂面じゃないか。それと新堂さんに

どうした?」


潤ちゃんのゲストの席を見れば、
1つだけ空席があった。まさか

「来てない。浅井さん」


潤ちゃんを横目でこっそり見ると、
はぁとため息をついてうつむいていた。




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