〜新井朔の禁欲的恋の日々〜
[チョコレートは恋の味?!](35/36)

次は、姉波瑠

彼女は仕事のため、夜まで家には帰って来ない。

そのため、帰宅して食後の落ち着いた時間を見計らって頼んでみた。

波瑠はいきなり何?と驚きながらも、

由紀恵と同様にチョコレートをくれた。

朔は、軽くお礼を言って、リビングのソファーに腰掛けるとそれを口にした。

うん、さっきと一緒。

ただ、何故かリビングにやって来た波瑠は、ビール片手にTシャツ一枚という格好ではあったが、

これがいつもの格好だ。何ひとつ問題はない。

最後は妹の苺。

あっイチゴって漢字だけど彼女はマイって名前なんだ。今まで間違われなかった例がないらしく、本人ですら、両親の名付けセンスに疑問を覚えたらしい。

彼女は自室で、勉強をしていた。

そして、おそらく三兄妹のなかで一番美人だった。

本当に、朔や波瑠なんて比じゃないくらい綺麗な苺。

今年受験生でクールな彼女と家でほとんど話すことすらない朔だが

ちょっと勇気を出して声を掛けてみた。

「何?」

「勉強中、ごめん。チョコ持ってない。」

「いや、下にあるじゃん。自分で行けば。」

「いや、苺から貰いたいんだ。」

苺は朔の意味不明なお願いに、若干怪訝な顔をしながら、

自分の制服のポケットからチョコレートを差し出した。

朔は少し照れながらも、彼女に差し出されたチョコを口に含んだ。

甘い、というか甘過ぎる。

さっきのチョコとは違うからか?

と考えながら、

苺を見れば

苺は、なんと!!

ツインテール眼鏡を掛けていた。

朔は少し驚いていたが、

「何?用済んだら出てって。」

と言われたため、

「あぁ。」

と返して渋々部屋から出た。




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