次は、姉波瑠
彼女は仕事のため、夜まで家には帰って来ない。
そのため、帰宅して食後の落ち着いた時間を見計らって頼んでみた。
波瑠はいきなり何?と驚きながらも、
由紀恵と同様にチョコレートをくれた。
朔は、軽くお礼を言って、リビングのソファーに腰掛けるとそれを口にした。
うん、さっきと一緒。
ただ、何故かリビングにやって来た波瑠は、ビール片手にTシャツ一枚という格好ではあったが、
これがいつもの格好だ。何ひとつ問題はない。
最後は妹の苺。
あっイチゴって漢字だけど彼女はマイって名前なんだ。今まで間違われなかった例がないらしく、本人ですら、両親の名付けセンスに疑問を覚えたらしい。
彼女は自室で、勉強をしていた。
そして、おそらく三兄妹のなかで一番美人だった。
本当に、朔や波瑠なんて比じゃないくらい綺麗な苺。
今年受験生でクールな彼女と家でほとんど話すことすらない朔だが
ちょっと勇気を出して声を掛けてみた。
「何?」
「勉強中、ごめん。チョコ持ってない。」
「いや、下にあるじゃん。自分で行けば。」
「いや、苺から貰いたいんだ。」
苺は朔の意味不明なお願いに、若干怪訝な顔をしながら、
自分の制服のポケットからチョコレートを差し出した。
朔は少し照れながらも、彼女に差し出されたチョコを口に含んだ。
甘い、というか甘過ぎる。
さっきのチョコとは違うからか?
と考えながら、
苺を見れば
苺は、なんと!!
ツインテールに眼鏡を掛けていた。
朔は少し驚いていたが、
「何?用済んだら出てって。」
と言われたため、
「あぁ。」
と返して渋々部屋から出た。