あの日から数日が過ぎた頃、それは突然起こった。
「……なんで、泣いている?……みぃ。」
barの入り口の脇にある細い路地でうずくまっている少女。暗闇で顔が見えるわけではないのにみぃだと確信する。
「……ヒッヒイロ……。」
目の周りは擦ったのか真っ赤に腫れていた。barの中に入れそうにないと思い何時ぞや寄った公園に連れて行った。
「……みぃ、何があった?」
そんな顔にした奴を俺は許せそうに無いみたいだ。
「私……もう……どうしたらいいのか分からないの。」
みぃの話はあまりにも酷いものだった。