泡沫
[novembre](1/30)

あの日から数日が過ぎた頃、それは突然起こった。





「……なんで、泣いている?……みぃ。」






barの入り口の脇にある細い路地でうずくまっている少女。暗闇で顔が見えるわけではないのにみぃだと確信する。






「……ヒッヒイロ……。」





目の周りは擦ったのか真っ赤に腫れていた。barの中に入れそうにないと思い何時ぞや寄った公園に連れて行った。






「……みぃ、何があった?」






そんな顔にした奴を俺は許せそうに無いみたいだ。





「私……もう……どうしたらいいのか分からないの。」




みぃの話はあまりにも酷いものだった。



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