法廷戦士
[黒い夏の思い出、背中を追う後悔](1/54)
あら、早かったじゃない。颯人。




彼女は、噂通り留置所にいた。彼女はいつも通り緑色のスーツを着ており、長い髪の毛を高く1つに縛っていた。


「何があったか言ってくれないか?」

「…嫌よ。担当弁護士でもない癖に…貴方に話す理由なんかないわ」


凛鼓は断固拒否する。ここまでして嫌がる理由を彼は知らない。何があったか言って欲しい、ただそれだけを望んだ。

「…私が担当弁護士になればよいのだな?」

「何を勝手なことを…貴方に勝てない相手が検事よ。無理に決まってるわ」

「だとしても、君は犯罪を犯すような人じゃない!」


颯人が何度言っても聞かない凛鼓は、そっと颯人を睨んだ。



- 33 -

前n[*][#]次n
/92 n

⇒しおり挿入


⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?

[編集]

[←戻る]