法廷戦士
[黒い夏の思い出、背中を追う後悔](1/54)
あら、早かったじゃない。颯人。
彼女は、噂通り留置所にいた。彼女はいつも通り緑色のスーツを着ており、長い髪の毛を高く1つに縛っていた。
「何があったか言ってくれないか?」
「…嫌よ。担当弁護士でもない癖に…貴方に話す理由なんかないわ」
凛鼓は断固拒否する。ここまでして嫌がる理由を彼は知らない。何があったか言って欲しい、ただそれだけを望んだ。
「…私が担当弁護士になればよいのだな?」
「何を勝手なことを…貴方に勝てない相手が検事よ。無理に決まってるわ」
「だとしても、君は犯罪を犯すような人じゃない!」
颯人が何度言っても聞かない凛鼓は、そっと颯人を睨んだ。
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