あっ、あたし吉崎デス!
[嫌いな奴](1/2)








「あんた英語の授業中のアレ、なんだったの」

あ〜はいはい。
凛から一緒に帰ろうって誘われるときは
なんか話があるときだもんね〜


「吉田だよ」

「またあいつかよ!あはは!ほんと面白いね!!」

面白くないわ!
本当にうざいよあの人




「吉崎さん!」





「あセンセー!!」

角田先生だ!
あれ?でもなんで今日いるのかな?


「角田、なんで今日いんの?」


わー、凛ちゃんストレート

「あ〜僕、一応サッカー部の副顧問だからさ、放課後はほぼ毎日来てるよ!給料入んないけど!あはは!」

そうだったのか!!
じゃあ放課後なら先生の顔、拝めるのね!



「てかさ、角田!彼女いる?」



ちょ、ちょーーーーーい!!
凛ちゃん!!なに聞いてるの!?



でも

「あのね、伊藤さん、角田じゃなくて、角田先生。先生付けようね。」

「それで、いるんですか!?彼女!!」

聞きたい!!



「彼女?え〜まあ、


いるよー」


ほぉ。やっぱり居ますか。

「やるじゃん!!」

こんなことしか言えない
なんかモヤモヤするこの気持ち。


先生のこと好きじゃないって気付いたのに、
気付いたはずなのに


(…………)心音、帰ろっか!じゃあね先生!」

「おう!じゃあな!

またね!吉崎さん」


先生の彼女どんな人なんだろう


「吉崎さん?どうしたのまたそんな顔して。明日数学あるし会えるじゃん!」

……はっ!!

「あたし、どんな顔してた!?えへへ、うん!またね先生」


よしよし


「またな!」



またよしよし先生、あたしに
あなたのことが好きって
錯覚させないで




(角田、どういうつもりだ?他の女子生徒にはあんな接触してない気がするんだけど)

まー、心音!あいつ彼女いるし、これで完全吹っ切れたろ?」

「なに言ってんの凛!あたし先生のこと好きでもなんでもなかったって言ったじゃん!」


そうだよ。先生には彼女がいるし
それに先生と生徒の関係じゃ一線越えられない。

好きじゃない。好きじゃない。



好きなんかじゃない。


ただのイケメン。それだけ。

でもまって、ただのイケメンって言えば
後ろのあいつも
ただのイケメンだっけな


そしたら
先生と吉田くんが同等ってことになっちゃうかな。

うーん、それは違うぜ!!へへ

先生のことはこれからも変わらず、先生として好き!


あんな吉田駿河とかいう偽物のイケメン、



あたしの嫌いな奴











(角田なにしてんのアレ、これ以上 吉崎さんの気持ち乱すなよ………)



「駿河くーん!こんな所にいた〜!一緒に帰ろー♪」



「うん、いーよー(こんな女より吉崎さんを振り向かせたいのに。

前ばっか見てられないようにしてやる。絶対。)


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