second life…(極悪人2)
ストーカー本村…(1/122)
翌日、お店に出勤した私は昨日の事で林田さんと広瀬さんにお詫びをした。
お二人はお店に来てから昨夜の話しをママさんから聞かされ驚いていたようだ。
「昨日、店に来た時に言えば良かったのに…」
広瀬さんが心配し怒った口調でママさんにそう言った。
どうやら、ママさんとレイちゃんは本村さんが来るまでお店の外で待ってたらしい。
なので、ママさん達と本村さんが別々で来たとは知らなかったようだ。
「でも、前から変だとは思ってたけど絢香ちゃん、気を付けないと危ないよ。あいつ、ストーカーするんじゃねぇの?…」
私もそうかも知れないと思った。
「ママ、これからちゃんと絢香ちゃんを送ってやらないとダメだよ。
どうしても無理な時は、タクシー呼ばないと…」
「ホントにそうですよね…
でも、何とか誤魔化せたので良かったんですけどね。…」
ママさんが…
「暫く様子見て、又変な事があったら出入り禁止にするわ…」
「変な事がおきてからじゃ手遅れだよ。あぁ言うしつこいタイプは何するかわからないよ?」
広瀬さんが…
「絢香ちゃんさ、バックに灰皿か何か入れときなよ。
万が一待ち伏せされたりしたらそれで殴ってやりな…」
「ヒロちゃん、私を犯罪者にするつもりですか?」
「そっか、絢香ちゃんならマジで殴りそうだもんな…」
でも、ホントに気をつけないとヤバイと思った。
そして、本村さんがお店に来たのは9時を過ぎた頃だった。
私は、その日から本村さんに呼ばれても完全に無視する事にした。
ところが、今日に限って他のお客様の接客をしてても一度も来いとは言われ無かった。
それがかえって、不気味だった。
そして、閉店時間になり又々 不思議な事にすんなり帰ったのだ。
やっと諦めたのだろうか?
久々に憂鬱にならずに仕事を終える事が出来た。
そしてママさんに送って貰い自宅に到着…
「今日は、何もなくて良かったわね。
明日は休みだから、ゆっくり休んでね。」
「はい、そうします。ママもお疲れさまでした。じゃ、気をつけて…」
そして鍵を開けて部屋に入ると子供達の顔見てホッとした。
「ママ、おかえり…」
「ただいま…
今日はバタバタして夕ご飯食べ損ねたから、今からコンビニ行くけど何か欲しい物ある?」
「じゃ、俺たちも一緒に行くよ。もう遅いし危ないから…」
そして、三人で近くのコンビニへ行く事にした。
「一樹、鍵わすれたから取ってきて…」
一樹が部屋におき忘れた鍵を取りに行ってる時だった。
「うゎ、気持ち悪い。さっき車の中から変な人がこっち見てたよ?」
リコに言われドキッとした。
即 振り返って見たが、車は無かった。
たまたま、見てただけだと安心した。
そしてコンビニで食べ物を買い込みマンションに戻った。
「ママはお風呂に入って来るから、先に食べてて…」
そしてお風呂から戻ると…
「ママ、携帯鳴ってたよ?」
「ん?誰だろう…
もしかしたら、佐藤のおじさんかもしれないね。明日の事で…」
先日、佐藤さんと子供達と一緒に食事に行こうと約束してたのでその連絡だと思った。
そして携帯を見ると…
080…
知らない番号だった。
えっ?誰…
それも、何度も鳴ってたようだ。
私は、登録していない電話番号は以前から出ないと決めているので掛け直す事もしない。
一樹が…
「おじさんからだったの?」
「違ったよ。知らない番号なんだよね。誰だろう?…」
「気持ち悪いからほっときなよ。」
すると、又 着信が…
一樹が…
「俺が出てやるよ。」
そう言って通話ボタンを押した。
ッーッーッ
「切れたよ。」
「気持ち悪いから電源切っといて…」
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