グリム荘の住人は頭の中が”おとぎの国”だった。



#202号室・マッチ売りの少女(1/9)




ーー場面は変わって。

202号室・玄関前。


ボロボロの衣服を身にまとった1人の少女が

枯れ枝や葉っぱを集めていた。


マチ子「よしっ!今日のお布団ゲット!」


彼女の名は


マッチ売りの少女・マチ子


産まれて間も無くこのグリム荘の202号室前に捨てられ

幼い頃は大家さんに育ててもらい、現在はマッチを売りながら命を繋いでいるボンビーガール。

が、実際は自分の腹を満たす事だけで精一杯であり、家賃は白雪姫が立て替えている。


※実家は城で元は姫の白雪姫は金に困る事はないらしい※


マチ子「さて....と。今日もマッチを売るぞー!」

いっぱい売れたら.....うん。

ちょっと高いカップラーメンを買うんだ....。




白雪姫「お。マチ子じゃねぇか。何やってんだ?」


マチ子「あ、白雪姫さん!ちぃーす!ご苦労様でーっす!」


白雪姫「いや、やめろよ....そんなヤクザの下っ端みたいな挨拶....」


マチ子「白雪姫さんはコンビニにお買い物ですか?」


白雪姫「おぉ、ちょっと酒をな。マチ子は今日もマッチ売るのか?」


マチ子「はい!今日も明日もマッチを売るだけです!売れませんけどね!」


白雪姫「そっか。・・・・それにしても細いな。ちゃんと食ってんのか?今日の夕飯は?」


マチ子「最悪葉っぱか木の枝です!


白雪姫「昆虫かよ!!


マチ子「それか木の樹液です!」


白雪姫「カブトムシか!!・・・・ったく、じゃあ夕飯は私の部屋に来な。一緒に食べよう」


マチ子「木の枝をですか?」


白雪姫「違うよ!!お前の好きなハンバーグ用意して待ってるから.....頑張れよ、マッチ売り」



マチ子「ーーーーーーはいっ!




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