椿さんという人
[死んだ種](1/9)

4限目開始4分前
教室


クラス内は休み時間のため騒音で溢れていた。

私はあまりクラスでは目立たない。

そう生きた方が楽だから。



私がクラスに入ってきたことに気づくのは



「櫻井さーん」


松田くんくらいかな。

「松田くん


「具合なおった?大丈夫?」


「少し寝たらよくなったよ。ありがとう」



「いいえ!」


松田くんは私に何故か懐いてくれている。

でも何故か嫌じゃない。

何故かが重なりすぎてむしろ心地よいくらいだ。



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