恋濃いコーヒー
[7.魅惑](1/5)
side 神崎 凉
「…かちょ」
仕事の書類を纏めていた時、
後ろから声をかけられる。
「あ、温まった?」
今日の仕事は正直きつかった。
でもあいつの一生懸命頑張っている姿を
原動力にして頑張れたってのはある。
初めての県外とかいろいろあるから、
多分緊張とかで疲れただろうな。
…とりあえず俺も入ろ。
そう思って振り返ると、
「…っ」
そこには風呂上がりの佐和田がいて。
濡れた髪と白いバスローブ。
もともと白い肌は、
お風呂で上気したのかほんのり赤い。
眠たいのか目はトロンとしていて、
少し潤っている。
妙な色気を醸し出すこいつは
無意識に首をかしげる。
「…入らないんですか?」
「……あ、ああ。今入る。」
佐和田の声に我にかえる。
完全に見惚れていた俺。
…破壊力やばいな。
「…髪、ちゃんと乾かせよ。」
そう余裕な振りをして、風呂に入った。
- 39 -
前n[*]|[#]次n
⇒しおり挿入
⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?
[編集]
[←戻る]