5:センセイ(1/9)
ーーーその頃。
場面は変わり、3階"音楽室"前。
1人の女子生徒が廊下のど真ん中を闊歩していた。
名は
秋谷 彩(アキヤ アヤ)。
金髪、消えかかった眉毛、スカートの下から覗くダボダボのスウェット。
いわゆる『ヤンキーギャル』である。
・・・・いや、まぁ別にこの子の自己紹介とか必要無いんだけどね。
どうせこの後すぐ
死ぬから。
秋谷「ちっ....。お〜い。誰かいませんかぁ〜!!」
何なのマジで。
あのクマのヌイグルミ....私を殺そうとしやがって。
そしたら次はトランプ、それに奥田先生だぁ?
マジうぜぇ。ブッ殺すよ?
秋谷「あー・・・・最悪。ネイル行きたーい。・・・・って、あれ?」
何だよ。誰かいんじゃ〜ん♪
校内に私だけかと思ったし。
秋谷「おーい。おいっ!先生でしょ?ねぇ、マジでどうなってんの?この状況。ウケるんですけ.....ど....」
文句を垂れ流す秋谷に対して
その"スーツ姿の男"はゆっくりと振り向いた。
直後。
秋谷の目が丸くなる。
秋谷「・・・・ぷっ。
ぎゃはははははは!!な、何それ!
"ひょっとこ"のお面!?裸踊りでもするつもりかよ!」
そのスーツ姿の男は
ふざけた表情をした『ひょっとこ』のお面を付けていた。
そして。
男は動き出す。
『・・・・
こらー。授業が始まるぞー』
秋谷「ぶっは!!授業って!!あははははは!!ってか先生誰?体育の松村...じゃないよね?いや〜、笑い過ぎてお腹痛いわ〜」
『・・・・
廊下に立ってろー』
秋谷の命が、秒読みを始めた。
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モドル