珈琲にはとびっきりのお砂糖を。
川の水は夏でも結構冷たい(1/29)






7月中盤、期末テストが終わりもうすぐ夏休みが始まろうとしている。



短縮授業ということもあり、放課後は前のカラオケに行ったメンバーと遊ぶことも多くなった。



「毎日毎日暑くてやってらんねー」

「同感〜」



昴と円香が机に突っ伏して愚痴っている。


今日は例のメンバーでお昼ご飯を食べに行くことになっているのだ。




4限目は終わったものの、メンバーの一人である男子が委員会の用事で呼び出されているため、
こうしてクラスメイトがみんな帰ってしまった教室の中で待っているのである。



「お腹すいたー」



詩音は鞄の中から飴を取り出して舐め始める。



「お、平谷俺にもちょーだい」


「いーよ」



伸ばした昴の手の平に詩音が飴を置く。





「くっついてんな」


「うん、若干溶けてる」




暇潰しにもならないほどどうでもいい会話だ。


耳を傾けるのをやめて窓の外へ視線を移す。






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