憧れ　(1/13)

ピーンポーン…






山崎先輩かぁ…。





「はーい、今行く！」



いつもの光景。





…………。





どんな人だろう…。





ガチャン！！




「早希ごめんっ！！


また遅く…………？？」




良平がドアを開けて、出てきた。




「あ、良平、おはよ。」




あたしは、普通に挨拶した。




突然、良平は自分の頬をつねりだす。



「ゆ、夢じゃない！」




「どうしたの、いきなり。悪い夢でも見た？」



あたしは、ちょっと笑って言った。



「いや…。ねぇ、


早希…今日、変だよ…？


…何で怒ってないの？」




はっ！Σ




あたし、完全にトリップしてた。




先輩のことしか頭に無かった。





そうだ


今、目の前にいるのは、非モテ男だ。





ピキキキ…



腹が立ってきた…




「うるさーい！


我慢してんのよ！！」




「ふんごっ！」




グーでパンチ。