Midnight Love。
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Side : 優雅



『優雅〜、今日泊めて〜』


クラブ終わり、瞬からの電話。

どうやらめずらしく酔っているみたいで
1人になりたくないんだろう。


瞬は酔うと寂しがり屋が出るらしいけど、
それは俺しか知らない。

かっこ悪いから言うなって言われてるから。



『今、どこにいんの?』


『クラブの前〜』


『もう出るからそこで待ってろよ』



そう言って電話を切る。
はあ。俺は瞬の彼氏かよ

酒に飲まれた彼女を連れて帰るような
気分だよ全く。



裏から出て、瞬と合流する。

どれだけ飲んだかわかんないけどこんなに
なってるこいつのこと久しぶりに見るな。



「どこで飲んでた?」


「ここ」


「は!?クラブで!?お前、出禁になんない
ように気をつけろよ?」


「わーかってるって。大丈夫」



ほんとかよ。

あまりにも酔い方が酷いとセキュリティに
クラブから出されることもある。



とりあえずタクシーを捕まえて瞬が寝ない
ように起こしながら家に向かった。


部屋に入るなり、瞬はソファーに
ドカッと横になってそのまま寝る体勢。



「瞬、服貸すから着替えてから寝たら?」


「ん〜もう少ししたら。あ、水ほしい」



ほんとに酔うと手がかかる。

素面の時と全然ちがうこのギャップを
誰かに見せてやりたいなんて1人で思う。



「水と服、ここに置いておくからな」


「サンキュ〜」


「風呂はいってくるわ」



俺の話なんて聞いていないだろうと思い
瞬の返事を聞く前に風呂場に向かった。



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