あめふり
[1](1/1)
「あなたはどうして泣いているの?」
その日はずいぶんとどんよりとしてシトシトと雨の降る日だった
「泣いてなんか、、、いないよ」
少しずつ噛みしめるように言った
「泣いてなんか、、、」
言葉が出なかった
ふと顔をあげた
そこには何もなかった
誰もいなかった
ただただ廃墟が広がるばかり
「あなたのことをいつも見守ってる」
どこかから聞こえた
「だから、決して一人なんかじゃない」
声は途絶えた
静けさだけがこだましていた
さみしさが募った
でも、心細くはなかった
「そうか、、、」
立ち上がり泥をはらった
その日は雨が降っていた
- 1 -
前n[*]|[#]次n
⇒しおり挿入
⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?
[編集]
[←戻る]