ショーの開幕(1/22)
城の玄関のようなものをノックしたら、自動で扉が開いた。
音で探知か、あるいは赤外線で探知か。どっちでもいいか。
中に入ると、1人の男がやってきた。
壬「どうも、よくいらっしゃいました。私はここで皆さまのお世話をいたします、執事の神山と申します。浜様と工藤様ですね?おや、そちらの方々は?」
神山さんはオレ達を見て、次郎と一弥さんに訊ねた。
次郎が「オレの連れです」と答えると、笑顔になった。
壬「そうでしたか。ようこそ、『マジック城』へ。私は神山 壬巧です」
名前はもう聞いたよ、とは言えずにオレ達はただただ苦笑いしていた。
神山さんがオレ達を案内すると言って、先頭を歩き出した。
彰「‥‥‥見た感じだと、ただの城だな」
彰は辺りを見渡して言った。
これと言って怪しいものはどこにもない。『マジック城』と言うから、トリック屋敷と想像していたが、夢を壊された気分だ。
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