13歳のキャバ嬢

[過去...](1/4)

〜鉄二    過去編〜


...


「あ...ん...

幸弘さん...」


あれは7歳の誕生日...

熱で学校を早退した僕


母親と二人暮らし...

家に帰ると六畳一間の

狭い空間で目の前には

見知らぬ男と繋がる母さん...


「...かぁ...さ...ん」


「...チッ!

んだ?このクソ餓鬼...

テメーにこんなでっけー

餓鬼がいたなんて...

あーぁ...萎えるわ」


そう言って男は

母さんから離れて煙草を

くわえて部屋を出て行った...


「...のせいよ...

あんたのせいよ!!」


涙を浮かべた母さんは

僕を思い切り殴る




「...痛い!!

痛いよ...かぁさん...」


母さんは僕を殴る...


「あんたのせいで...

あんたなんか...

死んでしまえ!!」


...今日は一段と

激しい母さんの暴行...


ニヤリと母さんは

悪魔のような微笑みを

浮かべて


「...そっか...

死ねばいいんだ...

鉄二...お母さんの為に

死んで...?」


母さんは僕を両手で抱え

ベランダへ突き進む...

躊躇する様子もない...


「母さん...やめて...

もう邪魔しないから...

だから...」


「あんたなんて...

産まれなきゃ良かったんだ

私とお前を置いて女と逃げた

あいつに...そっくりな顔が...

憎い...

憎い憎い憎い...死ね」


母さんはケラケラと

笑って...僕を団地の4階から...

放り投げた...


僕の誕生日...


母さんから産まれ


僕が死んでしまう日...


母さんに殺される




...この世で僕は...

一人ぼっちだ...

誰も愛してくれない...


僕が重力によって

落ちて行く姿を

微笑んで見守る母さんの

顔を見ながら...


ドサ!!


意識が途絶えた...



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