愛昧 (1/9)
僕は今、マンションの屋上で
一人途方もない悲しみに暮れている
「こんなに悲しい夜でさえ、朝日は、また上るんだ…」
なんて、わざとカッコつけたような事を一人呟いてみる。
ふざけていれば、悲しみなんか直視しなくていいから。
けど、
周りには誰もいない中
ふざけ続けられるわけもなく。
「ゆう…さみしいよ…」
強がりな口から本音が漏れる
そこから、
涙とともに次々と本音が零れる
「ぼく、はじめて会った時から、きみがすきだったんだ」
「はずかしくて、すなおに、なれないんだ」
「きみなんて、きらいって言ったのもうそ」
「きえちゃえって言ったのも、うそ」
「すき、すき、ほんとうに、大すきなんだ」
「ごめんなさい、ごめんだから、きらいにならないで…」
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