天然☆スイート
[天然スイートなキミを想う](1/12)
「はぁ〜?...マジかぁ〜...?」
玄関ポーチに座り込んだままの体勢で、大きくため息をつく。
赤面する顔で額に手を当ててうなだれた。
つまり...勘違いだったわけだ。
知桜も、自分も... ...
どこでどう刷り変わったのか...今となっては分からないが、結局のところ知桜は...
『やっぱり...嵐くんの1番になりたい...』
知桜の真っ直ぐな瞳を、真剣な声を思い出す。
胸につっかえていたモヤモヤとしたものが、ドキドキに変わる。
知桜に嫌われてしまった訳ではなかった。自分から気持ちが離れてしまった訳でもなかった。
知桜の笑顔に陰りを見せていたもの。それは...ただ、愛良に向けられた嫉妬。
ー...愛良のことはもう終わってるって言ったのに... ...
自分のために知桜が見当違いにも嫉妬していたのかと思うと、かわいくて仕方がない。愛しくて...今すぐにでも抱き締めたい。
あとで電話をしようか...いや、やっぱり会って話をしたい。
知桜の目を見つめて、ちゃんと伝えたい。
ー俺の1番...欲しいものは... ...
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