天然☆スイート
[キミの笑顔が見たいのです](1/12)
「ちぃちゃん泣いてたぞ〜」
「・・・」
透の第一声に、真面目に落ち込む
想像はしていたけど...やはり、泣かせてしまったのか... ...
嵐の部屋でマフィンをぱくぱくとたいらげながら透がしれっと言う
「ケンカしたの?」
「...してない。俺が悪いだけ...」
珍しく落ち込む嵐をじっと見つめた。
「...どした?」
「...嫉妬してイラついてる。
...別にちぃが悪い訳じゃないのに当たって...最低...」
「嫉妬?嵐が何に嫉妬すんの?」
全く読めないと言う風に、透が疑問符を浮かべる。
自分が嫉妬の相手の張本人だとも知らずにきょとんっと嵐を見つめる透に、ため息をついた。
「お前だよ!
...お前に嫉妬してんの」
「・・・は?何で?」
「無自覚...ムカつく」
「何だよそれぇ?俺ちぃちゃんに手出してないよ?」
「そーゆー問題じゃなくて...
ちぃの、気持ちの問題じゃね?」
だから、どうしようもないのだ。
いくら自分が苛立ったところで...苛立ちを向ける矛先がないのだ。
だからよけいに...辛くなる。
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