天然☆スイート
[夏のデートは甘過ぎて](1/12)
夢でも見ているのか... ...
本当にこれが現実なのか。
ベタに頬をつねってみるがやはり
「・・・痛い」
「・・・何してんの?」
自分の頬を思い切りつねって涙目となる知桜を、一斗がじぃっと見つめていた。
「な!何でもないよ!!
もう!一斗は勝手に部屋に入ってこないでぇ!!」
「・・・ちぃ、変」
「そ、そんなことない、よ...」
背の高い一斗に上から見下ろされ
何だか居心地の悪い気分になる。
別に、明日の嵐とのデートを秘密にしたい訳ではないが...おそらく一斗に言うと... ...
「明日、沖田とデートだって?
あいつ...マジで死ねばいいのに」
「こらぁ!口が悪すぎる!!
てゆか、情報早いねぇ!?」
「明日夏ネットワークね」
ーあ〜ちゃん...身内に敵ありとはこのことだよぉ〜!!
内心がっくりと肩を落とし、ちらっと一斗のご機嫌を伺う。
今日は眼鏡をしていない。
この時が要注意。と、長年の経験がものを言う。
一斗の眼鏡はルックスを隠すためプラス、どうやら感情の抑制作用もあるようだ。
それを自覚してか、特に外では常に眼鏡をつけている。
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